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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
メニューを開いてみせたり、飲み物の注文の為に呼び出しベルを押したり、テーブルの上に並んだ料理を取り分けたり-とにかく甲斐甲斐しく彼に尽くす麻衣に、泉夏は舌を巻く。
冗談抜きに凄く会いたかったんだな-泉夏は素直に感心してしまう。
サラダをよそう親友を横目にしていると、右隣りに腰を落ち着かせた龍貴が声をかけてきた。
「盛り上がってたか?」
龍貴の問いに泉夏は彼を軽く一瞥し、短く答える。
「麻衣以外はね」
「何、その意味あり気な言い方」
質問を受け、泉夏は重い息を吐《は》いた。
「さっきから口を開けば『お兄さん、お兄さん』って」
「俺待ちだったわけだ」
龍貴は愉快そうだったが、泉夏は大しておかしくない。
「俺待ちどころの話じゃないし。『まだかなあ』『遅いなあ』挙句の果てには『帰りに介抱-』」
そこまで言いかけ、泉夏は慌てて口を噤む。
「カイホウ?」
訝しげな龍貴の視線に、ぶんぶんと首を振る。
冗談抜きに凄く会いたかったんだな-泉夏は素直に感心してしまう。
サラダをよそう親友を横目にしていると、右隣りに腰を落ち着かせた龍貴が声をかけてきた。
「盛り上がってたか?」
龍貴の問いに泉夏は彼を軽く一瞥し、短く答える。
「麻衣以外はね」
「何、その意味あり気な言い方」
質問を受け、泉夏は重い息を吐《は》いた。
「さっきから口を開けば『お兄さん、お兄さん』って」
「俺待ちだったわけだ」
龍貴は愉快そうだったが、泉夏は大しておかしくない。
「俺待ちどころの話じゃないし。『まだかなあ』『遅いなあ』挙句の果てには『帰りに介抱-』」
そこまで言いかけ、泉夏は慌てて口を噤む。
「カイホウ?」
訝しげな龍貴の視線に、ぶんぶんと首を振る。

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