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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
いつの間にか座の中心で質問攻めになってる様子を、泉夏はそっと窺う。
ほとんどの学生が彼とは初顔合わせだった事もあり、改めて名前から始まり、年齢や職業を訊かれる度に、龍貴は次々流してゆく。
「年いくつですか?」
「ハタチ」
「なんの仕事してるんですか?」
「社長」
「流川の知り合いなんですよね?」
「姪と伯父のキンダンの関係」
真顔で淀みなく答えてくるものだから、全員で『ああ、そうなのか』と納得しかけ-数秒遅れて爆笑が始まる。
全て冗談と判断されての笑いだったのだが、明らかな嘘に、真実が混じってたりもする。
しかし偽りだと決めつけられても、彼は特に否定もせず。
当の本人がそんな調子なので、いちいち間違いを正すまでもないと、泉夏は呆れながらも黙っておくに止《とど》める。
反する男子達は、気怠げに煙草をふかしながら驚異のスピードでジョッキを空にする、飄々《ひょうひょう》とした受け答えをしてくる存在に、すっかり陶酔しているかのようだった。
ほとんどの学生が彼とは初顔合わせだった事もあり、改めて名前から始まり、年齢や職業を訊かれる度に、龍貴は次々流してゆく。
「年いくつですか?」
「ハタチ」
「なんの仕事してるんですか?」
「社長」
「流川の知り合いなんですよね?」
「姪と伯父のキンダンの関係」
真顔で淀みなく答えてくるものだから、全員で『ああ、そうなのか』と納得しかけ-数秒遅れて爆笑が始まる。
全て冗談と判断されての笑いだったのだが、明らかな嘘に、真実が混じってたりもする。
しかし偽りだと決めつけられても、彼は特に否定もせず。
当の本人がそんな調子なので、いちいち間違いを正すまでもないと、泉夏は呆れながらも黙っておくに止《とど》める。
反する男子達は、気怠げに煙草をふかしながら驚異のスピードでジョッキを空にする、飄々《ひょうひょう》とした受け答えをしてくる存在に、すっかり陶酔しているかのようだった。

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