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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
表面上は装っていても、ふたりの間に流れる空気はどこかよそよそしくもあり。
どうしたらいいものか考えあぐねていた。
そんな矢先で持ち上がった飲み会。
思いがけない、隣りの席。
『一緒に飲めて嬉しい』-本心から言ってくれたと信じてる。
傷付けた側の人間がこんな事言うのもなんだけど-たわいない会話をして、少しでも『元通り』に近付けたらいいなと思った。
まさかこれを見越して、並んで座れとか?-泉夏は隣りを窺う。
途切れる事ない麻衣の話を嫌な顔ひとつせず聞きながら、豪快にビールを飲む龍貴に、まさかねと思い直す。
そんな面倒臭い事まで考えてなんかない。
たまたま空いてた席に、気紛れに彼を座らせただけだ。
やれやれと泉夏が割り箸を手にしたところで、小皿が目の前のテーブルに押し寄せてきた。
右側から、それもいくつも。
何事かと龍貴を見れば、素早く命じられる。
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