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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
「トモダチ、なのかなあ?」
誰に聞かせるでもない龍貴のそれに、その場が一瞬固まる。
「大学時代から勿論顔は知ってたけど、正直凄く親しいわけでもなかったし。一応連絡先は把握してたけど、卒業してから一度も連絡もらった事なかったし。…もっとも、俺からした事もなかったけどな」
鶏の唐揚げをひとくちで全て口の中に収め、龍貴は愉快そうに肩を揺らした。
「あ、じゃあ最近は連絡取ってないから、分からないって事で…」
大学の同期だと言うから訊いたのだが、親しいどころかほぼ他人に近いような言い回しに、居心地が悪くなってしまう。
『友達かどうか』尋ねた張本人は、やんわり一応の収拾をつけようとしたのだが、龍貴がそれを遮った。
「アメリカにいるらしいよ、有栖川先生」
「え、アメリカ?」
「うん。今はアメリカで働いてるんだって。来年にはまた日本に帰って来るらしいけど」
「へえ、そうなんですね」
「人づてに訊いた話だから、俺もそれ以上はよく知らない。もっと有栖川先生の事知りたいなあって思うなら-」
-『彼女』に訊いてみたら?
ゆっくりと、龍貴は泉夏を見た。
誰に聞かせるでもない龍貴のそれに、その場が一瞬固まる。
「大学時代から勿論顔は知ってたけど、正直凄く親しいわけでもなかったし。一応連絡先は把握してたけど、卒業してから一度も連絡もらった事なかったし。…もっとも、俺からした事もなかったけどな」
鶏の唐揚げをひとくちで全て口の中に収め、龍貴は愉快そうに肩を揺らした。
「あ、じゃあ最近は連絡取ってないから、分からないって事で…」
大学の同期だと言うから訊いたのだが、親しいどころかほぼ他人に近いような言い回しに、居心地が悪くなってしまう。
『友達かどうか』尋ねた張本人は、やんわり一応の収拾をつけようとしたのだが、龍貴がそれを遮った。
「アメリカにいるらしいよ、有栖川先生」
「え、アメリカ?」
「うん。今はアメリカで働いてるんだって。来年にはまた日本に帰って来るらしいけど」
「へえ、そうなんですね」
「人づてに訊いた話だから、俺もそれ以上はよく知らない。もっと有栖川先生の事知りたいなあって思うなら-」
-『彼女』に訊いてみたら?
ゆっくりと、龍貴は泉夏を見た。

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