この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
「有栖川先生と俺、同級生なんだよね。君達の大学のOBだったり?」
龍貴の告白に、周囲は色めき立つ。
今日初めて会った『友達の知り合い』程度だった人物が、実は自分達の大学の卒業生だと知れば、親近感が湧くのは当然だった。
その場が『大学の後輩先輩ネタ』で盛り上がりをみせ始め、泉夏は内心ほっとする。
このまま本来の話題から逸れてくれたら、万々歳《ばんばいざい》だった。
緊張から喉が渇いていたので、巨峰サワーのグラスに唇を寄せる。
「有栖川先生って大学辞めて、今どうしてるんだろうな」
唐突に男子のひとりが呟き、そう言えばそうだと一様に頷く。
飲み込もうとしていた巨峰サワーを、泉夏はむせそうになる。
「龍貴さん、友達なら知ってますよね」
学生達の期待に満ち満ちた双眸に、さしもの龍貴もすぐには反応出来ない。
二個目の唐揚げを掴もうとしていた箸の動きを止め、数秒後。
やがて彼は頬を微かに上げた。
龍貴の告白に、周囲は色めき立つ。
今日初めて会った『友達の知り合い』程度だった人物が、実は自分達の大学の卒業生だと知れば、親近感が湧くのは当然だった。
その場が『大学の後輩先輩ネタ』で盛り上がりをみせ始め、泉夏は内心ほっとする。
このまま本来の話題から逸れてくれたら、万々歳《ばんばいざい》だった。
緊張から喉が渇いていたので、巨峰サワーのグラスに唇を寄せる。
「有栖川先生って大学辞めて、今どうしてるんだろうな」
唐突に男子のひとりが呟き、そう言えばそうだと一様に頷く。
飲み込もうとしていた巨峰サワーを、泉夏はむせそうになる。
「龍貴さん、友達なら知ってますよね」
学生達の期待に満ち満ちた双眸に、さしもの龍貴もすぐには反応出来ない。
二個目の唐揚げを掴もうとしていた箸の動きを止め、数秒後。
やがて彼は頬を微かに上げた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


