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桜の季節が巡っても~追憶~
第59章 決断と独占の果て1(再編中)
異性の髪型や指先のちょっとした変化などに、常に目敏く気付けるタイプではない。
それをさり気なく褒める事も、残念ながら自分は不得手-自覚してる。
彼女もそれを分かっているから、このように訊き返してくるのだろう。
だけど素早く反応や対処を出来ないだけで、一切の偽りはなかった。
淡いパープルのニットワンピースは、彼女によく合っていると逢った瞬間から思っていた。
たった今の会話から推測すると、新調したものらしく。
今日の日の為に、何軒も店を回って選んで来てくれたのだろうか-自惚れた考えが一度脳裏に浮かんでしまえば、感激する心はもう静める事は出来ない。
鼻先に届く香りは、今まで一度も嗅いだ覚えのない匂い。
これもみんな、自分との久し振りの再会故か-想像し、更に勝手に喜んでしまった。
彼女に似合ってるのは本当。
それが自分を想っての事なら、尚更だった。
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