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桜の季節が巡っても~追憶~
第59章 決断と独占の果て1(再編中)
「…先生みたいな完璧なひとが、私を褒めてくれるとか」
-まだ慣れない。
泉夏は吐露する。
責任転嫁のような発言だったが、事実でもあった。
あまりに立派なひとだけに、そんなひとが自分を認め、褒めてくれるという行為-手離しで信じられるようになるには、まだ時間がかかりそうだった。
「俺のどうしようもないところを、泉夏には沢山見せてきた。完璧じゃないのはとっくに知ってるのに泉夏の方こそ、まだ気を遣って褒めてくれるの?」
秀王は苦く笑うしかない。
情けない姿ばかり晒してきた。
それでも離れる事など不可能で、時折襲う恥ずかしさに見舞われながらもこうしているのに。
「先生でもちょっとの失敗は、時々あるかもしれない。でもそれくらいのことで、先生の立派さは全然変わらないよ」
あくまでも大真面目に訴えられ『そんなご大層な人間じゃない』とはもう言えない。
彼女に応えるべく、そういう人間に少しでも近付けたらと思いながら、秀王は口を開いた。
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