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桜の季節が巡っても~追憶~
第59章 決断と独占の果て1(再編中)
「…全然、分かんなくはなかったの」
「え?」
「先生と話がしたくて。でも他に方法が見付からなくて。講義終わりの質問は苦肉の策だった。先生に話しかけるのは、それだけでとても勇気のいる事だったけど…とても幸せなひとときだった。けどそれは私だけで、忙しい先生の貴重な時間を潰してしまってた。先生の教え方が悪いからじゃないのに、悩ませて申し訳なかったなって。駐車場で呼び止めた日も知らなかったとは言え、シロと過ごす残り少ない時間を結果的に奪ってしまってた。…ごめんなさい。もっと早くに謝りたかったんだけど」
-なんか、怖くて。
胸の奥のつかえがようやくとれた安堵感と、万一の時の彼の反応に、泉夏の心は揺れる。
叱られたり、呆られたり-いい方に解釈し過ぎだけど、それはきっとない。
だけど何かしら思う事はあって当然で。
顔を上げられずにいれば、問いを投げ掛けられる。
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