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桜の季節が巡っても~追憶~
第15章 デート前の波乱3
頂点の極みに連れて行ってもらいたくって、堪らない。
苦しさを耐え抜いた後の、あの得も言われぬ、甘美な世界へ-…。
か細い呟きを受け、彼は動きを止め、背中から彼女を抱き寄せた。
「なんて、泉夏-?」
小声ではあったが、確かに聞こえていたはずだった。
それでも彼は、重ねて訊かずにはいられなかった。
「…意地悪」
泉夏は、恨めし気に、言い捨てる。
ほら、やっぱりいつだって、知ってるくせに。
いつだって、知ってて。
いつだって、焦らして。
こういう時の彼は本当に腹が立つ。
秀王は、微かに苦笑して、更にきつく、彼女の身体を抱いた。
「いいの、泉夏」
「…何が」
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