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桜の季節が巡っても~追憶~
第16章 三年目のデート1
「俺の…?」
「そう、先生の。どこがいいか教えて」
思いきり期待を籠めた双眸で見られ、秀王は惑う。
「いや、俺は-」
泉夏の行きたい場所が俺の行きたいとこだ-続けようとしたところ、彼女に見事に遮られる。
「先生の行きたい場所が私も行きたいとこだよ」
悪戯な泉夏の視線に、秀王はやがて躊躇いながらも、初めて自らの希望を口にした。
「…こんな事を言えば、また自分の恥を晒すようだけれど」
「先生…?」
恥?-泉夏は小首を傾げる。
再度、数秒、言い淀むような素振りを見せた後(のち)、彼は困ったような笑みを泉夏に向けた。
「もし。もしも、泉夏と行けるのなら-」
「うん?」
「映画に、行きたいかな」
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