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桜の季節が巡っても~追憶~
第22章 三年目のデート5
「ごめんなさい、先生。私、先生を困らせるつもりは、少しもないの」
言葉を発すれば発する程、限界だった。
「子供でごめんなさい。笑っていられなくって、ごめんなさい。ごめんなさい、先生-」
堰を切ったように、涙が、零れ始めた。
泣くつもりなど、毛頭なかった。
当然だ。
今日は一日楽しい予定だった。
泣いてる暇なんかないのに。
泣く理由なんかある訳ないのに。
俯いていた為、落ちた雫が着ていた薄いブルーのシャツに、染みを作る。
涙の痕が濃紺の水玉模様となり、その思いの外大きな形に、泉夏の心は余計に痛む。
いけない。
これ以上は、いけない。
号泣に発展する前に、どうにかしないと。
下を向いていると、増々哀しくなってしまう。
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