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桜の季節が巡っても~追憶~
第23章 誕生日の贈り物1
ただし、明確に。
『これがいい』『決まった』とはっきりとした返答は遂に、貰えていなかった。
今回帰国した初日の夜。
再度、彼女に確認した。
それも結局、曖昧なままで、はぐらかされ。
そのまま、今の今まで、色よいそれはなく。
今から思えば、寧ろ、その話題を避らけれてきたような節もあった。
気にはなっていたけれど、はっきりと訊く事もなんとなく憚られ。
とうとう、出発前の午後になってしまっていた。
「迷惑でないと言うのなら。俺に教えて、泉夏」
優しく、諭すように、言われる。
「…私の為に、先生にお金を沢山遣って欲しくない」
何を言われるのか-多少なりとも身構えていた秀王は、泉夏の呟きに、頬を緩めた。
「この三日で私、一円もお金を払ってない。どこに行こうが、何を食べようか、全部、先生が払ってくれた。それだって申し訳ないのに、その上-」
-プレゼントも、だなんて。
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