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桜の季節が巡っても~追憶~
第23章 誕生日の贈り物1
「…先生の気持ちは凄く嬉しいけれど。でも、その気持ちだけで十分って言うか」
上手く自分の思いを表現出来そうになく、泉夏は俯き加減となり、それに伴い声量も下がってゆく。
そんな彼女の姿に、秀王は微かに苦笑を浮かべ、暫し迷った末に口を開(ひら)いた。
「迷惑かな?」
「そんな事…!」
秀王の言葉に、弾かれたように、泉夏は顔を上げた。
「思う訳ないよ、先生-」
真摯な眼差しで訴えれば、彼は表情を柔らかくした。
「それじゃあ…どうして?」
昨日今日に初めて、訊いたのではない。
もう前から折りに触れ。
メールで、電話で、何度も確認していた。
『次に泉夏に逢える時に、欲しいものを教えて』
その度に、彼女からは『分かった』『考えておく』と返事を貰っていた。
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