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桜の季節が巡っても~追憶~
第26章 出発前の甘い夜2
「…だからだよ」
泉夏は赤面しつつ-でも、とてつもなく嬉しい思いを抱えながら、呟く。
「先生は私を大好きだから。だから…欲しいんだよ。次々に全部欲しくなるんだよ。それはちっともおかしくなんかない。普通の感情だよ。好きなひとの全てを、自分のものにしたい。独占したい。好きになればなるほど、もっとって思う」
泉夏は逸らしていた瞳を、彼に戻した。
「だって私がそうだから。私が先生の事、そう思っているから。だからよく分かる」
照れ臭そうに、泉夏は笑った。
そして最大級の勇気を出して、訊く。
「先生は私以外と…その、こういう事したいと思う?」
直接的には問えず-間接的になるのは仕方がない。
『こういう事』って何?-尋ねられたらどうしようかと思っていたが、流石にそれは心配無用だった。
思うわけがない-即答された。
そして多分、彼にしては珍しく、不快な感情が混じっているようでもあった。
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