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桜の季節が巡っても~追憶~
第27章 ふたりとも好き1
名前を呼んでもらって。
その腕に抱き締めてもらい。
キスを交わしたのは、紛れもなく三年目の春が初めてだった。
喋ったところで、みんながみんなその経緯を信じてくれるどうか-それは定かじゃない。
中には恐らく、きっと-穿った見方をしてくる人達だっている。
即ち-准教授と学生の関係だった頃から、実はそういう仲だったのではないかと。
学生-しかも未成年に、手を出した先生。
間違っても、彼をそういう風に誤解されたくない。
そんな行為は一切なかった。
彼の名誉にかけても。
その辺りは誰よりも厳しく線引きし、きちんと弁えていた。
片想いの自分としてはそれがもどかしくもあったりしたが-今にして思えば、そういう事は頑なに譲らない彼だったからこそ、こんなにも好きになれたのだと思う。
ただの男と女として再び巡り合い。
その末にようやく誰の目も気にせずに、やっと今のような関係になれたのだ。
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