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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
自分に縋る泉夏の瞳に、龍貴は苦笑する。
「なに?訊いたのは俺の方なんだけど?」
いつの間にか彼に頼っていた自分に気付かされる。
そんな恥知らずな自分がとてつもなく嫌になり、泣きたくなってしまう。
泉夏の僅かな変化を決して見逃さない龍貴に、先回りされる。
「お前を慰めるのは俺の役目じゃないだろ」
-俺の前で泣くの、そろそろやめたら?
突き放すような言い方に、泉夏の胸は抉られる。
「…ごめん、なさい」
正論を述べられ、ぐうの音も出ない。
それにショックを受けてる自分。
ほとほと嫌気が差す。
恥ずかしくって。
哀しくって。
胸中はもう、ぐちゃぐちゃだった。
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