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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
「どうもしようと思ってないのは本心だけど。でももしも、二度目があったなら-」
-その時はもしかしたら、どうかなるかもしれない。
龍貴の囁きに、冗談と分かっていながら泉夏の胸は波打つ。
「お前にも先生にも迷惑かけずに、忘れようとしてる。その努力は認めてくれよ」
-実際、そうしてきたつもりだけど?
答えを求められ、泉夏はおずおずと頷く。
その通りだ。
自分の手を引いてくれたあの日から。
自分の手を離してくれたあの日から。
一度だって、彼から何も言われてない。
何もされてもない。
いつも通り。
少しも変わらず。
色々思う事はあっただろうに、その一切を決して見せずにとっても優しかった。
なのに、自分ときたら。
ほんとなんて馬鹿な事を、よりによって本人に発してしまったのだろう-。
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