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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
決意新たな泉夏に、龍貴は独り言の延長のような感じで呟く。
「まあ、先生から奪う事なんてとっても容易そうだけど」
「えっ」
「そもそも先生、日本にいないし」
「…来年には戻って来るもん」
泉夏が言い訳のように告げれば、龍貴は面白そうに口角を上げる。
「側にいないってだけで、結構致命的だと思うけど?」
「…」
「近くにいて自分で見張ってられない分、いつの間にか奪われてたりしてな」
「…そんな事にあるわけないじゃないの」
「そうか?」
龍貴は尚も、この話題を引き延ばしてくる。
「お前が俺とふたりで出掛けたって、はっきり『だめだ』って言えない先生の事だ。『いつもはだめだけど』なんて条件付けて許してるようじゃ、俺からしてみれば隙だらけとしか言いようがない」
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