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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
何かを思い出したらしい泉夏に、龍貴は微かに笑って言った。
「ほら。『龍だって完全に信用出来ない』」
「…そ、んなのっ」
否定したいのに、出来ない。
「『いつ裏切られるか分からないから、注意するに越した事はない』…教えてやったろ?これももう忘れたか?」
次々言葉を浴びせられ、泉夏は小さな声で反論する。
「…忘れてなんか」
-忘れてなんか、ない。
泉夏の答えに、龍貴は僅かに口元を歪めた。
「まあ俺は基本は『いいひと』だからほぼ無害だけど?他の奴の車には誘われたって簡単に乗るなよ」
「してないし…そんなの。そもそも誰からも誘われない」
「そう?ならいいけど」
-先生泣かすなよ。
付け足され、泉夏は苛立ちを含んだ双眸で龍貴を見た。
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