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桜の季節が巡っても~追憶~
第43章 デート前の波乱2(再編済)
泣かれるかもしれないと思ってた-床中に散ばってしまった化粧道具をひとつずつ拾い集めながら、秀王は白状した。
同じように床にしゃがみ込み、ビューラーを手にしていた泉夏は、彼の言葉に面を上げた。
「泣き出しそうな目にも見えて…最高に動揺してた」
秀王は、拾い集めた道具を泉夏に手渡した。
受け取った泉夏はそれらをポーチにしまいながら、小さく左右に頭《かぶり》を振った。
「ちょっと、びっくりしてしまっただけ。泣くほどの事なんか、何もされてないよ?」
訴えかけるようにじっと見られ、秀王は泉夏の身体を引き寄せた。
今度は、いつものように。
さっきとは違って、優しく、包み込むように抱く。
そして再度、繰り返す。
「びっくりさせてごめんね」
「…私が悪いから」
「そんな事はない。俺がなんでもないと言いながら、自分の中で『なんでもない事』に出来なかったのが悪い。『疑っていない』と言いながら、まるで泉夏を疑ってるみたいな事。それにどんな理由があれ、乱暴に扱った方に非がある」
「乱暴になんかされてない。…いきなりだったから、少し驚きはしたけれど」
-でも、それより先生が。
言って、泉夏は彼を見た。
同じように床にしゃがみ込み、ビューラーを手にしていた泉夏は、彼の言葉に面を上げた。
「泣き出しそうな目にも見えて…最高に動揺してた」
秀王は、拾い集めた道具を泉夏に手渡した。
受け取った泉夏はそれらをポーチにしまいながら、小さく左右に頭《かぶり》を振った。
「ちょっと、びっくりしてしまっただけ。泣くほどの事なんか、何もされてないよ?」
訴えかけるようにじっと見られ、秀王は泉夏の身体を引き寄せた。
今度は、いつものように。
さっきとは違って、優しく、包み込むように抱く。
そして再度、繰り返す。
「びっくりさせてごめんね」
「…私が悪いから」
「そんな事はない。俺がなんでもないと言いながら、自分の中で『なんでもない事』に出来なかったのが悪い。『疑っていない』と言いながら、まるで泉夏を疑ってるみたいな事。それにどんな理由があれ、乱暴に扱った方に非がある」
「乱暴になんかされてない。…いきなりだったから、少し驚きはしたけれど」
-でも、それより先生が。
言って、泉夏は彼を見た。

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