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奥手なオークが貞操の危機!?
第1章 1
――それから、ベオが傍目にもわかるほど変わったということはない。
相も変わらず勉学に励み、オークのように性戯にだらしなく溺れるということもないのだから、これが二人の女性にとってはいささかの不満であった。
今日も、図書室で書物を漁るベオの背後に、アリシアがそっと忍び寄る。
屈み込むようにして書架に視線を走らせているベオは気づきもしないか……と、アリシアが背中のすぐそばまで来た瞬間、彼は唐突に振り向いた。
「また君か、アリシア」
瞳をキラキラ……というよりはギラギラさせて、アリシアが低く身構える。
「ふふふふふ、今日こそは、そのおチンポさまをいただきますわ」
飛びかかってくるアリシアを軽く抱きとめて、ベオが囁く。
「テスト期間が終わるまでは我慢してくれって、あれほどお願いしただろ?」
「我慢できませんわ! 欲求不満で死んじゃう!」
そんな2人の頭上から、高らかな声が降り注ぐ。
「見つけたぞ、オークめ! さあ、戦いの始まりだ!」
振り向いたベオは、書架の上から飛び降りてきた小柄な女騎士も受け止め、2人をまとめて腕の中に抱いた。
「お前もか、アーニャ……そもそも俺たちが戦う理由なんかないだろう」
「いや、こういうプレイもたまにはいいかな、と思ってさ」
「あぁ、もう……よく聞けよ、俺が何のために禁欲生活をしてると思ってるんだ?」
「お勉強のためですわよね」
アリシアはおとなしく答えたが、アーニャは手足をバタバタさせて不満を撒き散らす。
「大事なカノジョたちをないがしろにして、何が勉強だ! 愛は何よりも尊いものだと、全てに優先されるべき神聖なものだと思わないかね!」
「理屈は無茶苦茶だが、言いたいことは伝わった。その上で反論させてもらうなら、これは愛を最優先させるための勉強だ」
「何? どういうことだ?」
「ちょ、恥ずかしいから顔、見ないで」
ベオは2人の視線を塞ぐように、その後頭部を手のひらに抱え込んで顔を自分の胸板に埋めさせた。
その上で、少し潜めた声をだす。
「今度の試験、上位3人までは無条件で王宮への就職が約束される、そういう噂なんだ。お前たち2人と……それに、いつか生まれる子供たちも養おうと思ったら、やはり手堅い王宮勤めについておくのが一番だろう」
この言葉に驚いた2人は、ベオの手を振りほどいて彼の顔を見上げた。
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