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第1章 前編

―――ヘアアレンジは苦手。
―――足元はスニーカー。

あたしは鼻白んだ。


そうやって「わたしは普通の小学生アピール」をするわけね？

あざといわ。

読者モデルなら、
一般人が真似できそうなレベルのテクをこれ見よがしに「これがあたし風だよ♪」って言わなきゃ支持されないもんね？

――甘い。
謙虚なフリをして、自分がいちばんなのがよく分かるわ。謙虚な子ならば……そもそも読者モデルなんてしないもの。



あたしはPC画面を睨んだ。騙されないわよ、あたしだけは……

さて、
どうやってしようか。


直接手を下すと、
マズイのは当然だ。

また、
ネットからホームページ宛に嫌がらせをしても昨今は直ぐ発信元を特定されてしまう。


それじゃ時人に嫌われちゃう。