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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編


「へえ……
こんな良い部屋を取れるんだね?
さすが宝石商の1人娘さんだなぁ」

Nホテルの最上階スイートルームに入ると、
高内は驚いた声でそう言った。


高内にも父の店の宝石をあげたことがある。

別居中の奥様へのプレゼントだから、
高内は嫌味に取ったかもしれないけど。



『そんなことないですわ。もっとお金持ちなんて、
考えられないような部屋に住んでますし……
あたしは普通のマンション住まいですしね』


あたしは肩掛けのショールをソファーに置いた。


「―――まぁ、
どうでもいいさ。
俺が興味があるのは碧さんだけ……」
高内はあたしの腰を掴み引き寄せると、
唇をねっとり押しあててきた。

『……ふっ……ん……』


高内は年齢がかなり上ということもあり、
sexが上手い。


宏樹くんのように欲望をぶつけてくるだけとは違ってる。


時人もいつかは、
こんな風にあたしを悦ばせてくれるかしら……



ワンピースのジッパーを下げながら、
首筋に舌を這わせる高内。
あたしはゾクゾクする。


時人に抱かれてる……
時人の愛撫は、
あたしをピンポイントでよく悦ばせてくれる。


そりゃあそうだわ……
親子なんだもの。

知り尽くしててあたりまえ……

『ああんっ!』

シフォンワンピースがストンと足元に落ちる。
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