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凍える月~吉之助の恋~
第7章 第三話 【初戀】 一
 お絹もまた傍らに眠る赤子に初めて乳を含ませ、そのやわらかな頬に頬を押し当てた時、我知らず涙が零れた。一度は闇に葬ろうとさえした小さな生命、この限りなく温かく愛おしいものをこれから先、全力で守りたい。
 それがお絹の盾となり死んでいった吉之助への何よりの供養にもなるはずだと信じていた。我が子ではないと判りきっているお彩を心から慈しむ伊八の姿に、お絹は手を合わせたい想いだった。
「本当に今年も色んなことがあったわね」
 お絹もまた頷いた。
口にこそ出さないけれど、二人とも思うことは同じだろう。
 その一年もまもなく終わる。新しき年が来るのだ。お絹は様々な想いが入り混じった複雑な気持ちだった。
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