この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第7章 第三話 【初戀】 一
 が、伊八はおかねの言葉なぞ頓着せずに号泣した。あの涙をお絹は生涯忘れないだろう。あの時、伊八の胸の中には様々な感情が去来していたに相違ない。お彩がお絹の中に芽生え、無事この世に生まれいずるまでの幾多の出来事、それはむしろ困難と哀しみの連続であった。
 お彩は生まれながらに、真の父の顔を知らない。
―俺がお前のおとっつぁんだぞ。
 生まれたばかりの赤子は真っ赤でしわくちゃだらけだ。伊八が話しかけても、元気な声で顔を真っ赤にして泣き喚くばかりである。が、その赤子に言い聞かせるように呟く伊八の頬は濡れていた。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ