この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
凍える月~吉之助の恋~
第10章 第四話  【はまなすの子守唄】 一
     【其の壱】

 お絹はふと手を止めて、額に滲んだ汗を拭った。水無月に入って、朝夕は大気に幾分ひんやりとしたものが混じるけれど、昼間はもう夏を思わせる暑さになる。もう少し経って梅雨に入れば幾らかは涼しくなるだろうが、今からこの陽気では本格的な夏が思いやられる。そんなことを考えていると、我知らず溜め息が零れてきた。
 お絹は丁度、長屋の共同井戸で洗濯をしていた最中であった。風もない昼下がりには、誰かが軒先に早々と吊した風鈴もそよとも動かない。
 それがかえって余計に重苦しいような暑さを感じさせていた。
/422ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ