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水流金魚
第4章 金魚の涙
「気持ちいい?」
「うん」
正直痛いし、早く終わって欲しい。咲ちゃんとの行為を塗り替えないで欲しい。
「あっ……あぁん」
「ちょっ……イッイクー」
感じたふり。イッたふり。溜め息を吐きたくなるようなSEX。まるで拷問でも受けている気分だ。満足そうな顔をした翔ちゃんに腹が立つ。なんて、結婚する前は翔ちゃんしか知らなくて不満なんて一つもなかったのだけれども。唯一いいところといえば私の嫌がるプレイはしないところだろうか。けれど何か物足りない。咲ちゃんが欲しくなる。だけど最近、忙しそうだ。
翔ちゃんは煙草を吸い終わるとすぐに眠りについてしまった。私は翔ちゃんに背中を向けて白い壁を見つめた。何故か優祐さんのことを思い出したりもして、涙が一粒、また一粒と流れ落ちる。
「浮気しないでね」
翔ちゃんはそう言って私をぎゅっと抱き締めた。一瞬、起きているのかと驚いたけれど寝息が聞こえるからこれは寝言。その束縛が重いってこともどうして気づいてくれないのだろう。私が金魚鉢から抜け出したくなったのは翔ちゃんのせいだというのに。溜め息が一つこぼれ落ちた。
アプリを開いて咲ちゃんに一言だけ、会いたいと送って眠りに落ちた。
「うん」
正直痛いし、早く終わって欲しい。咲ちゃんとの行為を塗り替えないで欲しい。
「あっ……あぁん」
「ちょっ……イッイクー」
感じたふり。イッたふり。溜め息を吐きたくなるようなSEX。まるで拷問でも受けている気分だ。満足そうな顔をした翔ちゃんに腹が立つ。なんて、結婚する前は翔ちゃんしか知らなくて不満なんて一つもなかったのだけれども。唯一いいところといえば私の嫌がるプレイはしないところだろうか。けれど何か物足りない。咲ちゃんが欲しくなる。だけど最近、忙しそうだ。
翔ちゃんは煙草を吸い終わるとすぐに眠りについてしまった。私は翔ちゃんに背中を向けて白い壁を見つめた。何故か優祐さんのことを思い出したりもして、涙が一粒、また一粒と流れ落ちる。
「浮気しないでね」
翔ちゃんはそう言って私をぎゅっと抱き締めた。一瞬、起きているのかと驚いたけれど寝息が聞こえるからこれは寝言。その束縛が重いってこともどうして気づいてくれないのだろう。私が金魚鉢から抜け出したくなったのは翔ちゃんのせいだというのに。溜め息が一つこぼれ落ちた。
アプリを開いて咲ちゃんに一言だけ、会いたいと送って眠りに落ちた。