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水流金魚
第5章 金魚鉢の金魚
「花のことどう思ってるのか、幸せにできんのか聞いた。そしたらさ、ごめんなさいって一言と首を振った。悔しかったよ。俺はさ花のこと好きとかじゃない。愛してるんだよ。なんでこんな奴に負けてんだって。許せなかった。けど一番許せないのは俺自身だった。役職ばっか上がってく仕事を言い訳にして花のことを寂しくさせていたこと。心の隙間を作っていたことが」
「そんなこと……」
私は翔ちゃんの手をぎゅっと握った。
「花……」
「翔ちゃん」
「花のこと世界で一番誰よりも愛してるし、お互いおじいちゃん、おばあちゃんになっても手を繋いで笑い合って生きていきたいって出逢ったあの頃から気持ちは変わってない。今回のことを許すのにはお互い時間がかかるかもしれない。それでも俺はやり直したい。二人でじゃなくて今度はみんなで。花はどう思ってる?」
「そんなこと……」
私は翔ちゃんの手をぎゅっと握った。
「花……」
「翔ちゃん」
「花のこと世界で一番誰よりも愛してるし、お互いおじいちゃん、おばあちゃんになっても手を繋いで笑い合って生きていきたいって出逢ったあの頃から気持ちは変わってない。今回のことを許すのにはお互い時間がかかるかもしれない。それでも俺はやり直したい。二人でじゃなくて今度はみんなで。花はどう思ってる?」