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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第10章 "恋"
「うわぁーっっ…!!」
ガバッと起き上がる総司!!
良く見ると自分の布団の上である。
「・・・・・・・夢・・・・・ですか・・・・」
激しい動悸が止まらない…
ちらりと横を見ると、瑠衣がすやすや眠っている。
(・・・・・
なんて夢みてるのでしょうかね私は…)
瑠衣の顔を見、今の夢を思い出し真っ赤になってしまう…
口元に手をやっても、どうしても動揺を隠せない。
(何故あんな夢…
私どうにかなったのでしょうかね…!?)
それでもつい瑠衣の顔を見てしまう…
さっきの切なげな顔が頭から離れ無いのだ。
(綺麗な顔してますよね、頬なんか柔らかそう…
それに唇も……)
つい不謹慎な事を考えてしまうのは仕方が無い、免疫が無くても総司だとて男だ、周りのせいでもあるが最低限の知識くらいはある‥主に原田辺りの春画だが・・・
(あぁーっ!!
どうしたら良いのでしょう私は…)
その頭の中は混乱状態真っ只中である…
そもそも女性に免疫の無い総司、この動悸や感情をどうしたら良いのか皆目見当が付かない。
(橘さんを見てたらドキドキしたりします…
この間の朱雀様の時……苛々したのは何故??)
あの道場の覗き見していた時の苛々感、そして今見た夢の止まらない動悸……
慣れない感情にどうすれば良いかと本気で悩む。
(こういう時は事実を知っている山崎さんに……
あぁ…監察で居ないのでしたね…
近藤さん‥には言いたくありませんし…
山南さんは話になるかなぁ?
…あぁ土方さん!!)
女の事に関したら百戦錬磨の土方、瑠衣の名を出さないで相談してみるのも良いかも知れない。
そう思い付き、パタパタと着替えを済まして総司は一目散に土方の元へ向かった。
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