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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第11章 "遊"


「では、失礼しますえ」

月詠はお猪口のお酒をクイッと一気に飲み干した。

「ほぅ、飲みっぷりが良いな」

さも楽しそうに土方は言う。


「兎に角自己紹介だ、俺は土方、右が沖田、左が橘だ」

「土方はん、沖田はん、橘はん本日はたんと遊んでっいって下さいましな」

何も知らないようなにこやかさで月詠は言う…

とりあえず月詠を土方に付かせ、総司と瑠衣は独酌を始める…
しばしの楽しい時間…

ともあれ瑠衣は本気で困っていた……


(月…華因に間者かぁ…
始めからそうは言ってはいるけど、正式に新撰組と繋がるのは…)


瑠衣と華因、どんなに離れていても意志の疎通が出来る…
したがって、長州勢の情報をかなり流して貰っているのである。


(こっちも大事な生命線だし、もし長州共にバレるとやりにくくなる…)


華因が客と寝所を共にしてその力を少しずつ頂戴し自分と華因の力となっている今、それなりに力持つ者を常客として捕まえている為、逃がされるとちょっと痛い…
その為に悩んでいるのだ。


(新撰組が全面的に安全を保証するなら良し、その気が無いのなら話を壊すか…)


勿論瑠衣の意図は華因=月詠にも逐一伝わっている。


「申し訳ありまへん、少々厠へ・・・・・」

そう言い月詠は席を立つ・・・


部屋から月詠が出た途端三人は集まった。

「どうだ?」

早速と土方の言葉が飛ぶ。

「特に怪しい所はありませんねぇー」

総司は可も無く不可も無くといった感じである。

「あぁ…
あの機転と才覚、頬って置くのは勿体ねぇ…」

土方も月詠を見定め乗り気なようだ…が……

「あのー」

そんな中で瑠衣は手をあげた……

「どうした橘?」

「もし月詠さんを此方に引き入れるとして、身の安全は保証されるんですか?」

急に核心めいた事を言い出す。

「…ん…まぁな…」

そんな言葉では誤魔化される気はない…

「副長の事ですから使い捨てかと…」

渋い顔ではっきりと言い放つ。

「それは無いな、勿体なさ過ぎるだろ…
なんならうちの監察一人を身を護らせる為に専属で付けても良いくらいだ」

土方のその言葉に瑠衣はニヤリと笑う…。

「男に二言はありませんね?」

瑠衣は何時になくしつこく食い付く…

「あぁ…
男に‥武士に二言はねぇー!!」
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