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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第11章 "遊"


その簡単な事が出来ないでいる。

「…自分変だ…」

「はいっ??」

つい漏らした言葉を総司にはしっかり聞かれていたようである。


「…何が変なのですか??」

瑠衣の目を見て問う総司。

「あーそのー何でしょう…」

既にしどろもどろな状態で総司の目から逃れる。

「橘さーん??」

「本当に何でか出来ないんですっ!!」

「私だけぇ…」

「すみません・・・・・
無意識なんだと思うんですけど‥ね」

もうこれでもかと平謝りの瑠衣…

「はぁ…分かりました…」

流石の総司も仕方無く諦める事に…

そこで最後の一本の団子に手を伸ばす。


(はぁー助かったぁ‥)


別に総司が嫌いとかそんな事では無いとは思う…
好きか嫌いかと問われれば、好きの部類に入るとは思う。

だがそれは、近藤、土方、山南達幹部殆どに当てはまる…
山崎や島田もそうだ。

なのに何故か"沖田先生"だけはそのまま変えられない。


(自分の中の後ろめたさか?)


そもそもこの男を目的に新撰組に入った訳で…


(何だか自分自身を無理に納得させてないか??)


総司に持つ感情をいまいち理解出来ない…
一緒に居るのは楽しいと思うし、隊務の相棒としても認めている。

こんな風に馬鹿な事をやっている時間も悪くない。


(???????)


実は瑠衣……
総司以上に愛とか恋とかに疎い…

現代、神として過ごしている瑠衣には必要無い感情だったからである…
そのせいで、そっちの方面はからっきり駄目な訳である。

で、今の瑠衣は総司に対する感情を持て余している状態になる。


「お団子無くなっちゃいましたね…」

「はぁ‥
沖田先生が食べ過ぎなんだと思いますが…」

お皿には二十本は乗っていた筈、瑠衣が食べたのは一本、原田が持って行ったのが一本、後は全て総司の胃の中にある。


(どんだけ食べれば気が済むんだろう・・・)


考えたくないが、素朴に嫌な疑問にブチ当る。


(考えたら間違いなく夕餉は食べられ無いな…)


「追加は無しですよ‥」

「分かってますよぉー」

頬を膨らまして答える総司…
どうやら頬を膨らますのと、頬を掻くのは癖らしい。


(自分もよく観察してるもんだ…)


毎日一緒に行動してれば、自ずと色々見えて来る…
最近は総司の癖、行動に大体の予測が付く。
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