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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第14章 "黒"


明け方-



"鬼"の始末も一段落付き、総司は合流場所に向かっていると、その場所に座り込んでる誰かが見える。

「??
誰ですか??」

近付くと、それは瑠衣だと直ぐに分かった。


「橘さん!!」

慌て駆け寄り、瑠衣を見るが…
その姿はボロボロで肩に酷い怪我を負って座り込んでいる状態

「沖田先生、待ってました」

総司が来るまでボーっとしていた瑠衣が、顔を上げて何とか笑う

「待ってましたって……
一体何があったのですか!?」

あの朱雀様と対等にやり合える瑠衣が此処まで苦戦するとは一体…??


「上級に遭遇してしまいました…
何とか倒したんですが…
このざまで此処まで来るので精一杯だったんです」

上級に会ったら後退も考えろ…
前に瑠衣が言った言葉である……


(そこまで強いのですか…
その上級の"鬼"は…)


総司は今更ながら、瑠衣が言った意味を知る事に‥


「兎に角屯所に戻って怪我の治療をしなければ…
橘さん、立てますか??」

心配そうに見る総司だが瑠衣は‥

「すみません…
ちょっと無理みたいです…」

立ち上がるにも、体中が重くてどうにも出来ない

「仕方ありませんね…」

瑠衣の背中と足に手を入れヒョイと持ち上げた…
俗に言うお姫様抱っこである。


「あ…あの…沖田先生…!?」

「はい?」

「せめて…
おんぶにして頂けませんか…
これは‥かなり恥ずかしいです……」

「嫌です…」

おんぶだと肩の傷に影響が出る、総司は純粋に傷を見て判断していた。


(…天然…・・・・)


口には出さなかったが瑠衣はそう思う(瑠衣に思われる時点で悲惨だと思うのだが…)

「このまま屯所まで戻りますよ橘さん」

そう言い瑠衣を横抱きにしたまま歩き出す総司

「重いのに…」

「え-
橘さんは軽いですよ?」

総司の首に片手を回し(片手は怪我で動かせない)ギュッと掴む。


「やっぱり重いと思います…」

あくまでも通常の女性と比べてであるが…

「本当に軽いですって、橘さん、ちゃんと食べてます?」

歩きながら、何故かどうでも良い会話に発展していく二人…

「食べてます…
はぁ……もう良いです…」

「んっ???」

本当に瑠衣の心の声が分からない総司…
本当にこういう所は筋金入りの鈍感である
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