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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第4章 "探"


そこでふと、己が太刀が視界に入る…

「朱桜刀、お前も目立つね…」

腰に差してあった朱桜刀を鞘ごと抜き、優しくひと撫で…
すると、金色の太刀が輝き形を変え普通の大刀に変化していく…

姿形は全て人と同じ、問題は男になれぬ事だが"時渡り"中は性別は変えられぬのは"時渡り"の代償みたいなもの‥その他にも沢山あるのだが・・・


「これで良し!!
さぁ瑠璃行くよ!!!」

瑠衣は屋根の上から飛び出して行く、瑠璃も姿を消し後を追った…




ぽんぽんと屋根の上を移動していくと、京の外れに広大な敷地と建物が見えて来る
"朱雀の外宮"である。

先の話しの通り、この時代朱雀の外宮は京の外れに存在する。



((瑠衣様…))


姿を消して付いて来ていた瑠璃が急に立ち止まった…

瑠衣も気づき、止まって姿の見えない瑠璃の方にふり向く。


((結界が強すぎます…私では入れません))


外宮を目にし、眩しいものを見るように瑠璃は言う

「そうだね、瑠璃はしばらくこの辺で待っててくれる?」

そうだった、外宮には"鬼"や"怪"が入れないように強力な結界が張り巡らせある

"鬼"である瑠璃が立ち入る事は出来ない、すっかり失念していた。

・・・瑠璃の醸し出す雰囲気が人に近かったから…


「じゃぁ行ってくるよ」


((はい、お待ちしております))

瑠璃を残し、瑠衣は朱雀の外宮に向かって行った。

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