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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第4章 "探"


外宮・表宮正門前ー


屈強な男二人が門番として門の前に立っている…
そこに瑠衣は躊躇いも無く門へと近づいて行った。


「何奴!!
この場を朱雀様の表宮と知って近づいたのか!!」

門番は長い槍を此方に向け、キツく詰問する。

「はい存じております、私は橘瑠衣と申す者、是非とも"主上"にお取り次ぎを…」

あえて"朱雀様"ではなく"主上"と言う、普通の人間ならば"主上"とは呼ばない

"主上"と呼べる者達は一族でも高位の者のみ、普通は"朱雀様"と呼ぶ

それを踏まえた上で瑠衣は門番に言ってのけた。


(さぁ…どうでるか…)


瑠衣は門番を試しているのだ…
中に入るだけなら他にも方法はある、だがあえて正面からぶつかった。


「「・・・・・・・・」」

二人の門番は思案げに瑠衣を見る…

それもそうだ、こんな夜更けに一族とは思えない少年に疑問を持たない方がおかしい

だが、瑠衣は顔色も変えずに門番を見据えている…

どの位そうしていたのだろうか…
左の門番がようやく口を開いた。


「・・・しばし待たれよ」

左の門番は小走りに中に入って行く…
右の門番は、相変わらず槍を瑠衣に向けたまま…


(当たり前の反応だね・・・)


どうやらこの門番達は馬鹿ではないらしいと瑠衣は思う。




しばらく待っていると、左の門番が初老の男を連れて戻って来た。


「・・・橘瑠衣とはそなたか?」

初老の男は瑠衣をしげしげと見回す

「はい、是非とも"主上"にお取り次ぎを‥火急の要件にございます」

初老の男に頭を下げながら"主上"と言う言葉を忘れない。


「・・・・・分かった、付いて参れ。
だが、必ずしも会えるとは限らぬぞ」

初老の男はくるりと後ろを向き中に入って行く…

「ありがとう御座います。」

瑠衣も初老の男の後を追って外宮の中に入って行った。


外宮の中は自分の時代とそう変わらない

長い通路、仕切られた部屋、見慣れた風景…
その中の一つの部屋に瑠衣は通された。


ガランとした中に中華様式らしい椅子と棚があるくらい、外宮の部屋としては普通といった所か

初老の男は瑠衣に椅子に座るように促した、瑠璃もそれに従う

初老の男も向かい合わせの椅子に座った。


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