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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第15章 "白"


「・・・・・・・」


(確かあれは焔殿、最近外宮に行くと取り次ぎ役を交代したとかで、何度か会っている)


土方は屋根の上の人物を思い出し、更に考える…


(橘と焔殿…
橘が繋を個人的に取っているのか?
だとしたら、橘の情報の早さも頷ける)


元々朱雀様と付き合いがある瑠衣、一族の誰かと接触してても、おかしくはないのだが…


(まっ彼奴に限って組を裏切る事は無いだろうな…)


朱雀様と会津松平公…

逆に瑠衣にとっては、新撰組を裏切る事が出来ない足枷と同じ、裏切ればこの二方の顔に泥を塗る事になる。

特に朱雀様、裏切れば容赦は一切しないだろう…
そう土方は考え、今見た瑠衣の一件は捨て置く事にした。

これは、あくまでも土方だけの考えだが……





それから数日は何事も無く、普通に"鬼"の捜索が続いた。


上級もあの忍も現れる事無く、何時も通りに低級共の相手をしているだけ…

斎藤も直ぐに首飾りの使い方に慣れ、ドンドンと"鬼"を切り捨てている。


「今日は当たりが少ないですねぇ‥」

総司は鏡を見ながらそう零す…

「毎日毎日多いのは逆に御免ですが…」

この間みたいな密集なぞ、毎回は御免被りたい

「んー
光は…鏡の端の方に一つのみですね」

「では捨て置ましょう、時間の無駄です」

「そうだな…」

斎藤も瑠衣の意見に同意…

瑠衣の"自分は自分"発言に、一応気持ち的には納得したらしい…
それから斎藤は、瑠衣に対して普通に接している。


「では河辺の方へ行きませんか?」

「河辺?」

「何故だ??」

総司の発言に不思議に思う二人…

「あー
特に意味は無いのですが…
何となく、其方の方面に生きたいな…と」

「…当ても無く歩くよりはマシだろう」

「自分もそう思います…」

総司達は河辺の方に足を向けた……



(ただ行きたかっただけなのでは?)


そんな瑠衣の半分非難めいた思いに気づく事無く、総司はドンドン先に進む。

そして河辺に着いて総司は腰を下ろした…


「あー
気持ちいいですねえ」

「沖田先生…
寒いという言葉は無いんですか??」

今は紅葉も終わりがけ、そろそろ冬がやって来る季節…

瑠衣自身にはあまり暑さ寒さは関係ないが、一般常識で言えば、かなり寒くなってきている。
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