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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第16章 "真"

「私は信じてます、瑠衣あなたを…
束縛する気も無ければ、私が歳を取っても瑠衣が側に居てくれさえすればそれで良いのです…
例え何時も一緒に居られなくても……」
「総司…」
あぁ…
離れようなんて思った自分は馬鹿だ…
この姿を見ても恐れず向き合い、信じると言う総司から離れられる訳が無い‥
それに‥心は総司から離れたくないと悲痛に叫んでいる。
これが・・・本当の恋・・・
「自由に……
あなたにはそれが一番似合います…
ただ…私が死ぬまで見守って下さい…
それだけが私の願いです…
私はずっと‥死ぬまであなたを愛し続けますから……」
総司は瑠衣の頬を撫で顔を上げさせ、そして‥その唇に自分の唇をそっと重ねる…。
「総司…」
まだ互いの唇が近い…
「瑠衣…
信じてます…」
「はい…
私も総司を‥信じます…」
もう一度口付けを交わす、まるで契約かのように・・・
二人は寄り添って洞窟内の岩壁に座っていた、まるで時を忘れるように…
月の光が二人を照らし、瑠衣の銀色の髪かキラキラと光る。
「綺麗ですね…」
総司は瑠衣の髪に触れ、光に透かしたり弄んだりして、遊んだり悪戯したり…
サラサラな瑠衣の髪は直ぐ滑り落ちてしまう、それでも総司は何度も何度も瑠衣の髪に触れる。
「くすぐったいです…」
そんな瑠衣の言葉に総司はクスクス笑う…
「くすぐったいのですか?」
そう言い髪から耳元に手を伸ばした…
「んっ…総司……」
「姿が変わっても、感じる所は変わりありませんねぇ…」
「…なっ……!?」
総司は耳元の髪を掻き揚げ、その唇で耳を甘噛みする…
「あっっ!」
「ほら……」
耳元で話されて、少々感じるやらくすぐったいやら…
「そういう所は変わりありませんっ……」
「クスッ…
そうみたいですね…」
そのまま首筋へと唇を落としてゆく……
「…そ…総司っ…」
「何ですか?」
「その…
嫌なら…姿を変えますが…」
「これが本来のあなたなのでしょう?
ならば、このままが良いです…」
朱雀の姿の儘で…
そんな事言う総司に驚いて、瑠衣は目を丸くしてしまう。
(あぁ…この人は……)
瑠衣は目を軽く瞑り黙って総司に従う…
その間に総司は首筋から鎖骨へと唇を移動させてゆく……
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