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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第17章 "試"
「暫くは仕方ありませんね、他に方法がないのですから…
しかし監察方はどうしているのですか?」
当たり前だが、監察方は夜も盛んに行動している。
「んぁ…
あぁ"鬼"に出会ったら兎に角逃げろと言ってある」
監察方の足の速さならば"鬼"から逃げるのも可能だろう。
「当面は此でいく、良いな」
「「「「はい…」」」」
渋々了承する四人…
これで作成会議終了である・・・・・
山崎と斎藤は夜の巡察に出発している…
最近は上級も出なく上手くやっているらしい。
瑠衣はひさしぶりに縁側に座りボーっとしていた、少しは一人で考えたい事だってある
そこに何故か総司がお酒を持って現れた。
「少し付き合いませんか?」
「‥良いですが場所を変えましょう、此処で呑むと左之辺りが五月蝿そうです…」
「ぁはは…
そうですねぇ」
瑠衣は立ち上がり縁側から外に出て、そして総司に向かって手招きをしてる。
「???」
それに答えて総司も同じく外に出た。
「ちょっと無茶します」
そう言うと総司の腕を掴んで、一気に屋根の上に飛んだ!!
「うわっ…」
急な事に驚いたが、何とか無事に着地する総司、そしてお酒も無事である。
「此処なら邪魔が入りませんから…」
「なる程…」
屋根の上に腰を下ろす二人、総司は懐から湯のみを二個取り出した。
瑠衣は一個を受け取り、お酒を注いでもらう…
総司も自分の湯のみにお酒を注ぐ。
「お酒なんて久しぶりです」
「そうですねぇ、流石に昼酒は勘弁でしたからね」
そう言ってお酒を一気に流し込む…
「確かに」
瑠衣も笑いながらお酒に口を付ける。
「・・・・・」
空を見上げ、邪魔な結界陣が無ければ綺麗な星空を二人で楽しめるのに…
そう思ってしまう。
「…総司、どうしていきなりお酒なんですか?」
酒には強いのは知っているが、今というのが分からない??
「呑みたいのに理由が要りますか?」
総司はまた酒を煽る…
「そうでは無いんですが…」
瑠衣もチビチビと酒を呑んでいる…
「何となく…
炊事場に行ったら源さんがくれたのです…
一人で呑むより二人が良いかなと思って…」
「源さんが?
珍しいですね」
「珍しいでしょう?」
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