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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第17章 "試"


「では自分は風呂に行って来ます」

気配で今は風呂に誰も居ないのは確認済み…
さっさと風呂に入って仕舞おう、そう思い手拭い片手に素早く風呂に行く…


「瑠衣も大変ですねぇ」

刀を片手にそんな事を思う総司だった…





『本日沖田稽古師範中!!』



道場の戸に世にも恐ろしい貼り紙が一枚・・・・・

つまり今日の朝稽古は総司が付けている
平隊士に取っては地獄の稽古になる訳で…

ので・・・あの貼り紙・・・


瑠衣は我関せずと、縁側で呑気に茶を啜っていた。


(あれに関わるとロクな事が無い…)


一度総司の朝稽古に付き合ったが、平隊士はボロボロにされ…
オマケにまだ足りないと自分に突っかかって来る始末…。

仕方ないので気を失わせて強制終了・・・・・


兎に角、総司の稽古に付き合うのは面倒くさいのだ…


「あれ?
瑠衣稽古行かないの??」

ひょっこりと現れたのは藤堂である。


「はぁ…
あれに関わると…少々………」

「あぁ…
分かる分かる」

藤堂も総司の度が過ぎた荒稽古を思いだし納得してしまう。


「ねぇ瑠衣…」

「はい、何でしょうか?」

瑠衣は湯のみのお茶を一口啜って、藤堂の方に目を向ける。

「…瑠衣、島原行った事ある?」

「はいっ!?」

突然の藤堂の島原発言に、自分らしくない声を上げてしまった……

「だ・か・ら・島原行った事あるの?」

「えっ…
あーー何度かは……」

行ったと言えば行った…
だが、普段は月詠=華因の目を通して見てる事の方が多い…
勿論毎日見てる訳でも無いが(というより見たくない)…


「じゃあさ、天神で月詠さんって知ってる??」

「つ…月詠ですか…
はい、噂程度は…」

事実を隠す為に、瑠衣は少々オロオロしてしまう…
自分との関係だけでは無く、組の間者をしている事も内外全てに秘密にされている。


「僕この間逢ったんだ、で…で…」

「で、どうしたんですか?」

急に藤堂が頭を掻きむしる…

「あーーっ!!
だから僕、月詠さんに一目惚れしたみたいなんだ!!」

「・・・は!?」

コロンと両手で持っていた湯のみを地面に落として、瑠衣は唖然と藤堂の顔を見てしまう…

「無理なのは分かってるけど、側で話がしたいし…
その‥それ‥以上も……」

自分で言って顔が赤くなっていく、その顔は茹で蛸のようだ。
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