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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第17章 "試"
「消えましたね」
「無いように見せかけているだけです、姿変えと同じ要領ですよ」
「本当に便利ですねぇ」
「どうせなら総司を女子の姿に変えてみせましょうか?」
総司に向かってニヤっと意地の悪い笑顔を向ける。
「ちょ…
ちょっと待って下さいよぉー!?」
瑠衣の挑発に慌てる総司、瑠衣ならば本当にやりかねない……
「自分は一向に構いませんよ?
性別までは変えられませんが、総司の女装見てみたい気もします」
「その前に瑠衣の女子姿が見たいですっ!!」
「…自分‥ですか??」
何故自分??
理由がよく分からない…
「えぇ」
総司は話を変え、自分の女装話を何とか回避する事に成功……
「別に変わりはないと思いますが??」
瑠衣に女姿という頓着はあまり無い。
「えー!!
絶対に綺麗だと思いますのに、何故そこまで興味が無いのですかぁー」
「こっちに来てから、これが当たり前になっていますからね」
「そんなぁー」
「仕方が無いです、どうも普通の女子というのが分からないんですから…」
「はいっ!?」
瑠衣は渋い顔をして総司を見る。
「分からないですっ、そもそも女扱いされた事が無いので、これが普通なんですっ!!」
性別は女だが、朱雀ともなれば女扱い以前の問題が沢山…
それに普通の女の扱いは知識程度しか無い。
「勿体無い…
絶対綺麗なのに…」
「総司だって女子の扱いに慣れていないでしょう…」
自分より更に酷い…
この間こ事でつくづく‥嫌という程実感した。
「それは…
今までそんな…
女子と接する事が殆ど無かったので…」
総司に取って女子と言えば、多摩に居る姉くらいしか思い付かない…
「だったら同じ事です!!」
「そんなに怒らないで下さいよぉー」
「怒ってはいませんが…」
「はぁー
分かりました…
私が悪るかったです……」
意外と素直に謝る総司に…
「自分も…です…」
瑠衣もしゅんとなる。
この二人のこういう所は相変わらずである・・
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