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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第17章 "試"
何かの意図があるのか、それとも本当にただ数が減ったのか…
今まだ図りかねる…
もし意図があるのなら"鬼"は何処へ??
瑠衣は考えながら、空の結界陣を睨んでいた…。
「試しにやったが、やはりこれ以上人は裂けねぇな…」
土方の部屋である。
「"鬼"の数が減っているのに、此方の人数を増やしていたら話にならねぇ…
やはり総司、橘お前らが中心となって動け、良いな…」
「「分かりました」」
"鬼"の数が減った事で、斎藤と山崎は通常隊務に戻る事になった。
勿論水晶は持った儘で…
万が一の事を考えての土方の処置である。
「結局元に戻りましたね」
「また隊服も暫く着れませんね…」
「そうですねぇ…」
総司と瑠衣は箪笥に隊服をしまう・・・
「自分は仕方ないですが、総司寂しくは無いですか?」
「寂しくは無いと言ったら嘘になりますかね…」
隊服は組の誇りである…
それが着用出来ないのは、少々物悲しいものがあるが…
「…総司だけでも通常隊務に戻って良いんですよ?」
「嫌です」
はっきり断言する総司。
「私は瑠衣を一人にする気はありません」
「・・・・・すみません」
「謝らないで下さい、私自身がそうしたいのですから」
「…ありかとう…」
そっと後ろから総司に抱き付く瑠衣、ありがとうの表れだったりするのだが…
「クスッ…
礼はいりませんよ」
ちゃんと気づいて、後ろを振り向いて総司は瑠衣を抱き締める…
「私はあなたとずっと一緒に居ますから…」
「…うん…」
「必ず…」
「はい…」
こうして四人体制の、お試し期間は過ぎていった・・・・・
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