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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第19章 "縛"


京の街中も、うっすらではあるが雪が屋根の上に積もっている…
往来の激しい道には、まだ雪は無いが・・・


そんな中を総司を先頭に、一番隊が夕方の巡察している。

そろそろ新撰組の隊服も京の街に慣れ、人々に後ろ指を指される事は少なくなった。

浅葱色の隊服の一団が今日も京の街を歩く、特に変わった事も無く順調に順路を進む。


「先生…
隊服って基本的に夏物ですよね・・・」

「まぁ…
それを言ってしまったら厳しいものがありますねぇー」

「副長は冬の間、隊服廃止に奔走してるみたいですし…」

「みたいですねぇ、土方さんの事だから、またお試しとか言って私達の隊辺りから実行しそうです…」

「可能性的に十分あり得ますね」

事実後でそうなるのだが……

「やっぱり橘さんもそう思いますか?」

「何せ副長のやる事ですから…」

多分‥今頃屯所で土方がくしゃみでもしているだろう・・・


「しかし先生、暫く通常隊務から離れいた間に、随分浪士が増えましたね」

「やはりそう見ますか」

前に一度通常隊務に戻った時より格段に浪士の数が目立つ…
一概に不逞浪士とは言えないが、かなり殺伐とした雰囲気が伺えるのは事実だ。

耳を澄ませて話を聞けば、長州・土佐・薩摩…
色々な地方の訛りが聞こえて来る・・

勿論聞こえるのは瑠衣のみで、怪しい行動でもしない限り捕まえる訳にもいかない…

この浅葱の隊服を見れば、怪しい行動なぞしないだろう、するとすれば徒党組んだ馬鹿くらいなものである。


「何事も無く巡察が終わるのが一番ですよ先生」

「まぁそれに越した事は無いのですがね」

昼間や夕方の巡察で不逞浪士が引っ掛かるのは少ない…
殆どは監察方の情報か、夜の巡察が主である。

朝から夕方の巡察は、目立ちながら相手へ牽制する意味合いの方が大きい、治安を守るのも地道な活動から‥な訳だ。



巡察は何事も無く回り終わり、屯所に向けて川縁を歩く…

「・・・
馬鹿は居るもんですね…」

「橘さん、口が悪いですよ?」

巡察の一番隊の後ろに十人の殺気…
此方の様子を陰で伺っている。

「まぁ、只では帰れませんね‥」

「その様ですね」

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