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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第19章 "縛"
一人の部屋がこんなに広く寂しいものだと改めて実感する。
総司は瑠衣の大刀を手に取る、総司には封印を解かれている朱桜刀は素直に総司の手に納まる…
「早く帰って来て下さい…
瑠衣…」
総司は朱桜刀を持ちながら、その場で眠ってしまった・・・
どれくらい日にちが経ったのだろうか・・・・・
体中の傷は乾き膜を張れば、また新たに竹刀で打たれ傷口は開き血が流れ出している。
男達の欲望の白濁が自分の中心から足元、その下の床へと大量に流れ出ている…
とても女にする仕打ちとは思えない、ある種の地獄絵図のような土間の中の惨状。
手酷い拷問と陵辱で、そろそろ瑠衣としての理性を保つのにも限界に近付いて来ていて、何時爆発するか解らない神の力を抑えるので、瑠衣の精神力は手一杯…
もし鎖を引き千切るのならば、朱雀としての姿と力を完全に解放しなければ、この呪に対抗出来ない‥姿と力を解放するのは簡単な事…
だが、それをすれば此処だけで無く京全体を火の海にしてしまう危険性がある・・・
幾ら鎖を解きたくても、それだけは出来ない…
今此処で全てを解放してしまえば、全てが終わってしまう、だからただひたすら"瑠衣"として耐えるのみ……
今は誰も居ない
半分意識は無く、瑠衣はぐったりと鎖に身を任せている。
『ガラッ…』
男達が入って来た…
瑠衣の髪を掴み上を向かせ、その頬に容赦ない平手打ちを何度も浴びせた。
「…うぅぅ…」
「水ぶっかけろ!」
桶の水が瑠衣の傷だらけの体に掛けられる、気を失えば毎回こうだ…
「・・・・・・・・」
瑠衣は何とか意識を取り戻し相手を睨み付けるが、相手はそんな事は全く構って無い…
欲望に満ちた目でギラギラして、己の事しか考えていない様子。
「まだまだ、こんな程度で死なれたら面白くねぇ」
男は手には、どこで仕入れて来たのか分からない、長い麻縄が持たれている。
「一度やって見たかったんだよなぁー
くくく…」
男は瑠衣の体を‥特に胸回りを中心に麻縄でキツく縛り上げた…
「く"っ はっぁぁ!」
容赦なく傷や体に食い込む麻縄に、思わず呻き声を上げてしまう・・・・・
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