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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第20章 "追"


すると朱桜刀は何時もの普通の刀に戻っていく…

「・・・・・」

そんな瑠衣の刀を土方は茫然と見ているしかない…
ただ信じられないがしっくり来る‥そんな感じで。


「瑠衣、歩けますか?」

「・・・・・無理…」

瑠衣は首を横に振って溜め息を吐く…

はっきり言って立ち上がるのも辛い、金縛りの符のせいと高杉の暴挙で体力限界である。


少し離れた所から、土方が瑠衣の鞘と脇差しを持って来てくれた…
それを総司が受け取ると、朱桜刀を鞘に収めた。


「とりあえず表通りまで戻るぞ…」

「そうですね、話はそれからにしましょう」

「あぁ…」

「瑠衣…?」

ずっと話しを聞いていた瑠衣は、さり気なく総司にしがみ付き…
そして小さく……

「…抱っこ………」

「クスッ…はいはい……」

総司は瑠衣を横抱きに持ち上げるが、流石に瑠衣の抵抗に合いおんぶする事に……


「では行きますか」

「あぁ…」

三人は漸く裏路地を歩き出した・・・





「しかし何で土方さんが此処に??」

「会合の帰りだったんただよ…
この裏路地も覚えてたら、かなりの近道になるんでな…」

「へーー」

その間にも瑠衣は総司の首に腕を回し、ウトウトと眠気と格闘している。

「瑠衣、眠かったら寝ても良いのですよ?」

「…う…ん……」

結局の所、総司の温もりに勝てず、そのまま眠りに落ちていくのだが…


「あー
てかお前ら、何時の間に呼び捨てになってんだよっ」

「えっ?
結構前からですけど、何か??」

その言葉に土方は頭をポリポリと掻く…
橘の総司に対する甘え方から見て……

「はぁ…
て事は上手く云ってるんだなお前ら…」

「はぁ…
まぁ………」

総司の顔が真っ赤になる、見るからに認めてますと言っているようなもんだ・・・


「たくっ…
しっかりしてるぜ…
まっ、離すなよ」

土方はいつになく応援してやろうと思ってしまう…

総司を止められるのが橘ならば、橘を止められるのは総司という所か…


「…離しませんよ…
やっとやっと捕まえたのですから…」

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