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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第21章 "術"

「そういう事になります…
朱雀様の一族だからって、全てが術を使える訳でも無いですし…
寧ろあっちは術より力ですからね」
「力??」
土方が怪訝そうな顔をして…
懐から煙管を探して火を点けた……
「はい、力です…
朱雀様自体特殊な存在なのは知っていますよね?」
「えぇ、神様だと言いますね」
それとなく言う総司にチラリと目を向ける。
「神様ですよ、あの姿で八百年は生きてますから」
「「八百年ー!?」」
土方と山崎が大声が見事に重なった…
前に当代様が屯所に来た時に、聞いたと思っていたのに??
「あれ…
知らなかったんですか…?
兎に角…
朱雀様は炎
青龍様は水
白虎様は風
玄武様は大地
それぞれ強大な自然の力を持っています…
それに合わせて一族も同じ属性の力を持っています、勿論その力は朱雀様達御本人から見たら遥かに落ちますけど…」
「では、朱雀様は炎を自由に操るのですか??」
朱雀様…
多分‥総司の言いたい事には、自分も入っているだろう。
「自由…
ですか……
合ってる様で違う様で…
確かに炎を自在に操りますね…
ただ朱雀様達は自然の監視者であって、無理して力を使う必要は無いんです…
必要に応じて使うと言った方が正しいですかね」
「なんや難しい…」
「つまり自然と同じ存在なんですよ
自然に火がある
自然に水がある
自然に風がある
自然に大地がある
それと同じなんです、四神様は…
ただそこに肉体がある…
それだけです」
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