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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第22章 "罠"


「沖田に飲ませた毒は一族特有の物、一族が住まいし地にしか生えて無く、普通は解毒出来ない、ただ苦しみながら死ぬのを待つばかりさ…」

淡崎は嫌みったらしくニヤリと笑い、総司に冷たい目線を送る…

冷や汗を掻き体が震え、もう吐く物が無いのか、嘔吐感を必死に耐えているのが分かる。


「・・・・・・・」

瑠衣の焦りの色も濃い…
総司は普通の人間だ、毒一つで簡単に死んでしまう。

だが、この男の言う事に確証は無い…

それに自分も何だかの薬を盛られている筈、何時何が起こるか分からない・・・


「くくく…
どうする…??」

淡崎はまたニヤリと笑う。

「ぐはっ…はぁ…はぁ…」

総司の苦しみもかなり増してる様だ、既に両手両膝を付き呼吸が荒い。

すると淡崎は、急に瑠衣の腕を掴み引っ張り込んだ!!


「なっ!?」

「お前に盛ったのは強力な媚薬だ…
お前が女なのは高杉から聞いている、どうだお前が此処で俺のモノになるのなら解毒剤を渡してやっても良いぜ」

そう言って瑠衣に強制的な接吻する淡崎!!

「んっ!!…くっ…」

無理やり舌をねじ込まれ、口内を蹂躙される…

「くっ…あぁ…!!」

普通ならば気持ち悪い筈なのに、体が異常なまでに快楽に反応する、淡崎が言っている媚薬の影響だろう…
そのまま両胸を鷲掴みにされた!!

「あっ…あぁぁっ!!」

ビクンと体が跳ねる!!

体中の熱が上がった様に、触れる空気にさえ敏感に反応してしまう…
だが、これに屈する訳にはいかない!!


「はぁ…はぁ…誰がお前如きに…!!」

意志の力で媚薬の効果を無視し、手にしていた刀を真一文字に振り、淡崎を離れさせる…

「まぁいいさ…
どちらが保つか楽しみだ…」

くくく…と笑い壁に背を付け此方を見ている淡崎は、どうやら静観を決め込むらしい…
自身に対する余裕の表れか??


そんな事はどうでもいい、ただ瑠衣は迷っていた…

自分の媚薬はまぁキツいが死ぬ訳では無い、問題は総司の方だ…

このまま放置すれば…

確実に待っているのは死だ!!


正式な解毒剤が使えないならば手は一つしか無い…
それも自分にしか出来ない方法で……
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