この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
木之花ノ夜想曲~夢語り~
第22章 "罠"

『キン‥グサッ‥グサッ‥グサッ‥グサッ‥グサッ‥グサッ‥グサッ‥』
瑠衣並の高速連撃で淡崎を突き刺す華因…
「ぐっ…はっぁっ…!!」
全身に華因の容赦のない突きが入り、血が吹き出す無残な光景・・・
「じゃぁ…
とっどめぇーー!!」
華因の刀の先から炎が出現する、それを思い切り淡崎へと投げつけた!!
「ぐ‥ぁぁぁぁぁぁーっ!!」
全身を炎に包まれ、苦しみながら淡崎は絶命‥残るは消し炭と円月輪だけ・・・
「んー終わり?
つまんなぁ~い!!」
「華因お前な…
こっちの力と体力考えてやれっ!!」
華因=瑠衣の力と体力である、華因が力を使えば此方にも影響がでる。
「あー
はいはい・・・」
華因は空中を飛びながら瑠衣に近づく…
「?????」
行動理由が分からない瑠衣に、華因は懐から力の玉を出し瑠衣に押し付けた。
「華因お前何時の間に!?」
「んーとー
瑠衣と淡崎の戦闘の間…
だってだれもこっち見てくれないからー・・・」
瑠衣は諦めの溜め息を吐く…
総司は既に放心状態だ………
「あれ?
そう言えば何時の間にか真名呼んでるしー
人間居るけど良いの?」
人間‥総司の事か……
「構わない、他の人間と違って利用する事も無いだろうし」
「ふーん信用してるんだ?」
「なっ・・・・」
華因の言葉に、つい素直に赤くなってしまう…
「華因、そろそろ遊郭に戻った方が良いんじゃないのか?
何時までも居ないのは流石に不味い」
瑠衣はとりあえず総司から話を逸らしてみる…
これ以上突っ込みは入れられたくない・・・・
「そうねーー
じゃ瑠衣の体に残ってる薬の事は、そっちに任せるわ、じゃねーーー!」
にっこり笑い、華因は転移で姿を消してしまう。
「はぁーーーーーーっ…」
別の意味で疲れがどっと出る…
ある意味、華因の相手が一番疲れるかも知れない・・・・・
『ドキンッ…!!』
「・・・・・くっ…!!」
一段落と共に、無理やり頭から排除していた薬の名残が、一気に瑠衣の体中を襲う!!
「はぁ…はぁ…はぁ…不味い…な…」
「何が不味いのですか?」
華因の暴走からやっと正気に戻った総司が、瑠衣に訪ねた。
「な…
何でもありません」
取りあえず、総司に媚薬の効果を必死に隠そうとする……

