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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第6章 "同"


(どうするべきか…
その前に自分は何処に配属されるんだ??
それなりに戦って、一番隊の平隊士辺りにでもと思っていたものを…)


自分も馬鹿だと思う、まさか此方が挑発に乗ってしまうとは・・・・・

「何を考えてるんだ自分は…」

せっかくの好機を無駄にしたかも知れない
わざわざ当代様と会津を動かしてまで新撰組に入ったというのに…

もう一度心中で大きなため息をつく


(もし駄目なら次の手を考えるさ)


瑠璃との契約は始まったばかりなのだから・・・・・



組内部当人達が色々と策を考えを巡らせている内に夜になった・・・


「・・・うっ・・・」

総司はゆっくりと目を開ひらいた…
古ぼけた見慣れた天井、自分の自室だと分かる。


(私は…??)


少しずつ昼間の記憶を思い出して見る・・

始めは思った以上に楽しめそうだと思い、橘さんを疲れさせない程度に打ち合いをし、それから……


(記憶が曖昧??)


確か‥橘さんが抜刀の構えを取って…それから…???


(もしかして私はまたやってしまったのですか!?)


慌て布団から起き上がろうとした時、横腹に激痛は走る!

「くっ!!」

見ると横腹に包帯が巻かれている。


(一本入れられた??)


まさかと思う…
もし、あの時自分が暴走したのなら、橘さんはただでは済んでいないはず、そして土方さんか斉藤さん辺りに無理やり止められた?


「不味いですね…」

嫌な予感がする、痛む横腹を必死に我慢し自室から出て廊下を歩く‥


(多分まだ配置や部屋割りが決まって無いでしょうから客間ですよね?
今日は客人は来ない筈ですし…)


壁に手をつきながら総司は自室からかなり離れている客間を目指した・・・




(人の気配がする…)


此処は離れに近い客間、用が無い限り人など通らない筈だと思うのだが‥


(誰だ?)


一応寝ていた布団から身を起こして愛刀を手繰り寄せる‥何時でも抜けるように……

気配は確実に此方に近づいて来る、盗賊物取りの線は無いだろう、なにせ此処は新撰組屯所内だ、そんな命知らずが居るとは思えない

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