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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第6章 "同"


「・・・・・・・」

「あの‥橘さん、起きていますか沖田です
中に入っても構いませんか?」

予想外の人物に瑠衣もこれには流石に驚いた…


「は…はい
起きていますのでどうぞ入って下さい」

スッっと障子か開き、寝間着姿の総司が入って来る…
その姿にまた驚く。


「橘さん、怪我大丈夫ですか!?」

「沖田先生、どうされたんですか??」

どうも話がかみ合わない??


(・・・???)


とりあえずよく分からないが、総司を落ち着つかせる事から始めようと思う…


「沖田先生……
自分は何処も怪我はしていませんよ?」

「えっ!?
でも客間で寝ていたのですよねぇ」

「ぁはは・・・
昼間の手合せの後、腰が抜けたようになり動けなかったんです
そうしたら山南副長が無理やり此処に連れて来て、布団に強制的に寝かせられたんです」

「本当に怪我はしていないのですね?」

その言葉に瑠衣はにっこり笑う。


「はい、自分は何処も怪我はしておりません
沖田先生こそ横腹は大丈夫なんですか?」

ギリギリで手加減したものの、横腹の一撃は相当の打撃だったと思う。

「それが‥記憶が曖昧なんですよー
目が覚めたら、横腹に青痣があるのですからー
私何かしましましたか?」

結局はそこが聞きたいのではないかと‥多分記憶が曖昧なのだろう
あの時、我を忘れていたとしたら無理もない事だ・・


(どうするべきか…今自分の口から言うべきか、後から他に聞かされるべきか…)


自分ならどちらが良いかと、ふと考えてしまう‥


(自分なら直接聞く方を選ぶな…)


意を決意したように瑠衣は総司の目を見る。


「すみません、その横腹、自分がやりました・・・」

総司の目が驚きに変わる
総司としては始めに考えた通り土方さんか斎藤さんが止めに入ったと思っていた
少々手荒ではあるが…

「橘さん、本当…ですか?」

「・・・はい、自分が胴を一本
後、後ろ首の痛みは大丈夫ですか?」

後ろ首?
そういえば先ほどから首と言うか肩の周りが少し痛む‥
其処まで正確に把握してるとなれば・・・


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