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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第22章 "罠"


男というものは、女子に自分が買った物を身に付けて欲しいなんて願望があったりするのに……


(まぁ、髪紐で我慢しますか…)


前に瑠衣が買って来た髪紐、色違いながらお揃いで、二人共気に入っていて毎日使っている。


(私としては、私が贈った物を身につけて欲しかったのですけどね…)


それでも、自分の為に女子姿になって街を歩いてくれている、それだけで十分‥
絶対に無いと思っていた事だから・・・


「もう少し先に神社がありますが行って見ますか?」

「あ…
えぇ有りましたね行きましょう!」

総司の提案に、瑠衣は嬉しそうに直ぐに同意した…

二人は神社に向けて歩き出す‥その後ろに男三人を連れて・・・





神社の境内に入ると人気が無く、雪が一面に敷き詰められている。


「わぁー!!!」

真っ白な雪を、楽しそうに瑠衣は踏み歩く…

「今日は下駄なのですから危ないですよ」

そんな危なかしい瑠衣を追い掛ける総司‥
何時もは着流しに草鞋、下駄の時もあるが、草鞋の方が走りやすいので、其方を選んでいる事の方が多い。


「クスッ、大丈夫ですよーー!」

クルクルと境内あちらこちらを歩き回る…

こんなに楽しそうな瑠衣は見た事は無い…
思慮深く冷静な普段の姿とは違い、今日は女子姿なせいか予想外な反応を色々と見せてくれる。


(あぁ…
本当に適いませんね‥)


歩き回る瑠衣を追い掛けながらも、自然と笑みが零れてしまう…
あまりにも夢のようで………



「えっ…
うわっっ…!?」

「危ないっ!!」


 "バフッ!!"


歩き回っていた瑠衣が、雪に足を滑らせ転びそうになるのを、咄嗟に抱き締めて助けた…
だから危ないと言っていたのに・・・・・


「はー
驚きましたぁ…」

「ですから危ないと言ったでしょう」

総司に抱き締めてられ、何とか転ぶのは回避したけど、少しだけこの姿で調子に乗ってしまった‥総司があまりにも嬉しそうだったから……


「総司、ありがとうございます、少し‥はしゃぎ過ぎましたね」

「良いのですよ、瑠衣のこんな姿を見るのは悪くは無いですから」

抱き締めているついでに、髪を撫で耳元で囁く…

「総司………」

こう言われてしまったら、返す言葉も見つからなく、ただ頬を赤く染めてしまう・・・
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