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木之花ノ夜想曲~夢語り~
第23章 "師"
瑠衣が姿を表し、話した事で原田が即座に反応した!
「おぃ、瑠衣お前なら知ってるんじゃねぇか!?」
「はい!?!?」
本気で何だか分からないのだけど??
其処に賺さず藤堂が…
「あのね、この間僕と左之と新ぱっちゃんとで島原行こうとしたら、総司が女の人連れて歩いてたの!!」
更に続きを原田が始める…
「でな、神社の境内で抱き合っている姿を見てな、追いかけたら島原の中で撒かれちまったんだよ!!」
「で、何処の女か総司に聞いても口を割らん」
呑気にしていた永倉が最後に説明する。
総司の方は、口を真一文字結び、むくれて返事もしない・・・
(あぁ…
この間の……)
瑠衣は此処でやっと話が見えて来た。
(言えないよなぁ-
って、自分も共犯だし・・・)
無表情に徹しながらも内心は結構辛い、矛先が此方に向く可能性は低いが、かなり不味い展開である。
「瑠衣、お前ぇら、その女知ってるんじゃねぇか?」
ここぞとばかりに原田が瑠衣に詰め寄る。
「無理言わないで下さいよ左之…
自分、沖田先生の甘味好きすら苦手で、非番はあまり一緒に行動しませんよ?」
「だけど、あの日は瑠衣も外泊届出てたよね?」
藤堂が詰め寄る、全くと言っていい程連携が上手い……
「自分は別件ですよ、京の外れの外宮に行ってました…
親しい方が居るので、遅くなると思い届出して行ったんです」
「けどな、総司の女の影くらい分からないか?」
永倉が最後に詰め寄る…
「いくら同室だからって、沖田先生の私生活まで首を突っ込みませんよ自分は、ですけど室内からは女の方の物は見た事は無いです」
三馬鹿の突っ込みを見事に交わした瑠衣……だったが!!
「だが巡察は何時も一緒だ、だったら何か変化くらい分からないか?」
意外な伏兵‥斉藤が居た・・・
「う-ん…
特にありませんね、変装した山崎さん辺りじゃ無いですか?
それならありそうですが…」
(面倒くさい…
この野次馬共-っ!!!!!)
かなりな嘘を含みながらも冷静を装ってはいるが、四人のあまりの鬱陶しさに、流石に嫌気が差して来た・・・
「山崎かぁ-
あり得なくも無いな」
「けど普通抱き合う?」
「転びそうだったから助けたか??」
「俺は興味無いな」
原田、藤堂、永倉、斉藤、それぞれ皆違う反応を見せる。